メルマガ152

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森の駅発メルマガ NO.152
2022 April 卯月
4月の二十四節気、清明(清らかな明光)、穀雨(穀物を潤す雨)が過ぎれば、5月の立夏も間近です。

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山小屋通信「幼児と作る廃材利用のピザ」大森 明
美術コラム「川合玉堂の『暮春の雨』」戸田 吉彦
製品案内「耐震健康シェルター『命守』」市川 皓一

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山小屋通信「幼児と作る廃材利用のピザ」 大森 明


先月この連載でご紹介した木製ままごとキッチンのオーブン。その実践デビューのため、廃材
でおもちゃのピザを作った。ピザの生地に材木の端材、トッピングは壁紙の端切れを利用した。
ちょうど遊びに来た仲良しの幼児と一緒に、製作のスタートとなった。
まずはピザの生地作り。桐板と杉板の端材を円形に切り、縁をピザ生地の感じが出るまで削って
完成。ここまでは私の単独作業で行い、それ以降は幼児と一緒の楽しい作業となった。
トッピング部分は壁紙の端材を円形に切り、おのおのアクリル絵具や色鉛筆で自分の好物の具材
を描き入れた。これを先ほどのピザ生地の上に置いてピザの出来上がり。
トマトソース・チーズ・バジル・ローズマリー・にんにくスライス・ベーコンなど、
本物のピザに具材を乗せる順番通りに描いていくのが何だか楽しい。
実は新型コロナウイルスワクチンの3回目を接種して以来、発熱と倦怠感が続いて体調が思わしく
なかったのだが、幼児と競い合うようにピザの具を描いているうちに元気が出てきて、
追加して壁紙を何枚も切る事態になった。
そのうちふと、幼児の方がハサミできれいな円形に壁紙を切っていることに気づいた。
さらに、ピザの具として好きなキャラクターまで描いている。
子供の自由な発想とパワーにはいつもながら感心する。
こうして出来上がったいろいろなピザをトレーに乗せ、オーブンに入れて“調理“スタート。
トレーの出し入れ・扉の開閉・操作板の具合も問題なく、オーブンは無事にままごとデビューを
果たした。ただし、「アツアツのピザを取り出す道具が無い!」と幼児から鋭い指摘があった。
これは失礼しました!(作品制作・写真:大森 明)

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美術コラム「川合玉堂の『暮春(ぼしゅん)の雨』」戸田 吉彦


川合 玉堂「暮春の雨」1952年 日本画 Public domain

 今月ご紹介の川合玉堂(1873-1957)は、明治、大正、昭和にかけて長く活躍し、同じ時代の
横山大観や竹内栖鳳らと共に広く知られた日本画の大家です。
 玉堂は明治6年、今の愛知県一宮市木曽川町で生まれ、8歳の時一家で岐阜市へ引越しました。
家業だった筆墨紙商が日本画と縁が深いため、12歳頃から絵に興味を持ち始め、京都から岐阜へ
来た日本画家の紹介により、望月玉泉(1834-1913)の門下として14歳から毎月京都へ通い、
17歳になると京都で幸野楳嶺(1844-1895)門下の住み込みの弟子となります。
 望月玉泉の家は代々宮中御用絵師を勤め、玉泉自身も京都御所造営時に襖絵を描き、明治天皇
即位の際に献納した屏風は現在東京国立博物館が所蔵する、名のある絵師です。また幸野も熱心
な美術教育者として世に知られ、玉堂の歳上には竹内栖鳳(1864-1942)が、歳下には上村松園
(1875-1949)が門下生でいるという、同じ志の者が集まる恵まれた環境でした。
 玉堂は入門してすぐ第3回内国勧業博覧会に出品し入選、続く日本青年絵画協会、京都市美術
工芸品展覧会、日本美術協会でも頭角を現します。しかし翌年の明治24年(1891)10月末に、
岐阜・愛知を濃尾大震災(マグニチュード8.0)が直撃します。関東大震災(マグニチュード7.9)
阪神淡路大震災(マグニチュード7.2)同様の大きな被害をもたらした大地震で、自分を支援して
いた父を亡くし実家も痛手を被りました。また明治28年には師と仰ぐ幸野楳嶺が亡くなります。
 その頃の画壇は、先の第3回内国勧業博覧会で1等を取った15歳の少女、上村松園が注目され
ていました。玉堂も心に期するところがあったでしょう。明治29年に京都で開かれた第4回内国
勧業博覧会にも出品して3等となります。そしてこの会場で目にした橋本雅邦(1835-1908)の
絵に感動し雅邦を訪ね入門を願います。最初は断られますが、熱心さに入門が許されます。すでに
結婚しており、妻子を連れて京都から東京への移住でした。幸い当時欧米はジャポニスムブームに
沸き、故郷の岐阜提灯と団扇が輸出され、事業に成功した勅使河原直次郎(1859-1931)が東京
に出た玉堂に絵を発注して経済的支援をしました。また橋本雅邦はフェノロサと岡倉天心の伝統
美術再興に共鳴し下村観山や横山大観、菱田春草を育て、江戸時代と明治を繋ぐ実力者でした。
新しい時代の理想に燃える観山や大観らとの交流は、玉堂の知見も大いに広げたでしょう。若い
頃の不安や苦難と悲しみを乗り越え、その後画壇の中心として活躍し、太平洋戦争中も疎開先で
日本の風景を描き続けた玉堂は、やがて内外から顕彰され昭和27年に89歳の生涯を閉じます。
 玉堂の名作は多々ありますが、今月取り上げた『暮春の雨』は簡単な線で描かれた晩年の作品
です。水墨画のように墨一色の中に霧雨の湿った空気が感じられ、花咲く枝の下、木樋から水車
に落ちる水しぶきや渓流のせせらぎの音まで聞こえるような、この季節の生命感が伝わります。
荷物を背に傘を差し雨の中山道を行く人の姿も、我が事のように身近に感じます。
 玉堂の画室の鴨居には、師と仰ぐ望月玉泉、幸野楳嶺、橋本雅邦の肖像写真があり、必ず一礼
して玉堂は入室したと伝わっています。晩年まで変わらぬ一途で謙虚な人柄は、その絵にも品の
良さとなって現れ、時代が移り変わっても依然として玉堂は次の世代に愛されています。
 玉堂の作品は、戦争中に疎開し亡くなるまで過ごした青梅市の玉堂美術館、出身地の岐阜県立
美術館はじめ、根津美術館、山種美術館、東京国立博物館、東京近代美術館、石川県七尾美術館
の池田コレクションなど、数多くの美術館に所蔵され鑑賞できます。

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商品紹介「耐震健康シェルター『命守』」 市川 皓一

耐震健康シェルター『命守』は、森の駅推進協議会の健康住宅研究会が
日本の森林資源の活用を目的に開発した、「防災シェルター」です。
また国連と日本政府が進めるSDG’sの持続可能な経済活動として評価されます。


平時は書斎や寝室に用い、災害時にはそのまま避難・滞在できる「独立型の空間」です。
耐震強度は阪神淡路大震災級の強振を連続4回繰り返す「公的耐震実験」を1回で通過しました。
全国自治体補助助成金制度の対象にもなっている、公的機関認可の安心と信頼の優良設計です。
国産杉、ヒノキ、青ヒバなど無垢材を用いているので、「樹精の抗菌性」が心地よく、ストレス
を緩和、脳を活性化し集中力や記憶力にも良い結果が出ています(九州大学実験)。
設置面責は、通常の木造住宅で約「3.2帖」。マンションも設置可能。「山小屋気分」が好評です。

■ メルマガ読者 特別価格 80万円(加工済み部材価格・施工費はご要望に合わせ別途見積もります)
■ ご相談ご用命=市川総合設計室<青ヒバの会>=090-3229-5678 (市川)
■ オーダーメイドで様々な仕様展開
▼リモートワーク・オフィス/扉施錠でセキュリティ▼オーディオルーム・楽器演奏室/防音防振で遮音
▼自宅介護室/便器洗面用配管&防水二重床▼ガーデンルーム/防水外壁&屋根と窓ペアガラスの屋外仕様
※上記の場合、いづれも気密性が高まるので、換気装備を設けて室内を静圧に保ちます。
■ 公的機関が防災シェルターに認定
・平成29年度東京都市整備局認定/安価で信頼できる木造住宅の「耐震改修工法・装置」認定。
・都内17区8市で設置に助成金制度の対象。・都内耐震キャンペーン三年連続出展。
・全国自治体の建築指導課及び建築防災課から「命守」の補助助成に関して認定する旨通知。
・東京国際展示場リフォーム展連続出展。・令和元年8月9日シェルターの意匠登録(第1640335号)
■ 工務店・販売協力店への販売も可能です。
製品名『命守』は防災を強調した名称ですが、『テレワーク・シェルター』、『ワークキャビン』、
『森のシェルター』など、販路に合わせたセールスネームへの改名も可能です。
必要に応じ組立工程を映像・編集した動画と、フレーム強度を測る破壊実験の画像をまとめた、
『販売協力店専用DVD』のデータを提供します。

写真:S氏邸(東京都豊島区目白)92歳の祖父のために区の助成金を利用、購入された耐震健康シェルター
「命守」は突然の地震にも安心と喜ばれ、香りが良く寝心地も抜群との感想を頂いています。

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森の駅推進協議会は、日本の森林産業停滞の解決へ向け、森の駅発と称して、
下記の活動を行っています。ご参照の上お役立て下さい。

1「市民フォーラム」開催:
日本の森と日本の森が産み育てる国産木材、それを活かす健康な住環境をはじめ、
生活者の目線で市民の皆様の理解をすすめる講演会を広範囲な視点から企画開催。
内容や開催日など当メルマガ(下記3)でお知らせします。

2「健康住宅/森の駅発」の活動:
日本の森を元気にする!住む人を元気にする!住まいづくりのため集まった
プロ集団が「森に愛される家」を普及します。イベント情報もお届けします。
https://moriniaisareruie.jimdofree.com/

3「メールマガジン/「森の駅発」メルマガ」発行:
フォーラムや研究会のお知らせを、原則として毎月1回発行しています。
このメールマガジンのお問合せはこちらまで:happysun9@gmail.com

4 メルマガ・バックナンバー:
「森の駅発」メルマガのバックナンバーはこちらからご覧いただけます。
http://www.morinoekihatsu.net/merumaga.html

5「フェイスブック」の発行:
「森の駅発」のフェイスブックでも発信。仲間を募集しています。
https://www.facebook.com/健康住宅森の駅発-110930398990272/

6「ホームページ」の掲載:
上記の実績や森の駅推進議会全般については森の駅発のHPをご覧下さい。
http://www.morinoekihatsu.net/

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happysun9@gmail.com

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