メルマガ150

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森の駅発メルマガ NO.150
2022 February
毎年二十四節気の「立春」を過ぎても寒さが続きますが、雪が雨に氷が水になる「雨水」までの辛抱です。

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山小屋通信「木製のスイーツ」大森 明
製品案内「耐震健康シェルター『命守』」市川 皓一
美術コラム「東山魁夷の『冬華』」戸田 吉彦

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山小屋通信「木製のスイーツ」 大森 明


当方も甘い菓子には目がないほうだが、自分で作ることはない(正確には作れない)。
その代わりといっては何だが、ここ数年、木でままごと用のスイーツを作るようになった。
まずは2月にたくさん飛び交う箱入りの、チョコレートセットを木で作ってみた。
素材は建築廃材・木工端材・剪定した庭木の枝など。木材の色を生かし全て無塗装である。
これをバレンタインにもらったチョコレートの空箱に入れれば、食べ尽くした後も楽しい。
ロールケーキは剪定した木の枝だ。樹種による色の違いを、抹茶・コーヒー・プレーンの
三点セットの違いに利用し、クリーム部分と抹茶の生地以外は無着色で作ることに成功した。
あんぱんはウッドデッキ材の端切れで作り、上半分を着色した。
2×4材は形状・大きさ的に菓子パン製作にちょうど良いと思う。
また山小屋のウッドデッキが腐食して交換する時が来たら、木製菓子パンを作りたい。
ところで、思い込みかもしれないが、樹木とお菓子は何か深い縁があるに違いない。
ブッシュ・ド・ノエルは丸太を模しているし、木の年輪を模したバームクーヘンもある。
昔は森と人が現代より近い関係だったからだろうか。
いずれにせよ、遊びに来る幼児たちが喜んでままごと遊びに使用してくれるのが嬉しい。
番外編だが、調子に乗って作りすぎた木製ロールケーキが某家の仏壇にお供えしてある。
腐らないので、仏壇管理責任者の長老が妙に喜んでいる。こういう用途もあるようだ。
(作品制作・写真:大森 明)

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商品紹介「耐震健康シェルター『命守』」 市川 皓一

耐震健康シェルター『命守』は 日本の豊かな森林資源を活用する目的から開発されました。
近年のSDG’s活動の見地からも、「持続可能な経済活動」として積極的に評価されています。
元々森の駅推進協議会・健康住宅研究会開発の防災シェルター「命守(INOCHIMORI)」として
設計された、平時は書斎や寝室、災害時は居ながらに避難し滞在できる、「独立空間」なのです。
耐震強度は、阪神・淡路大震災級の強震を連続4回繰り返す「公的耐震実験を一発通過」。
全国自治体補助助成金制度の対象に認定され、数々の公的機関が認めた優良設計です。
国産スギをはじめ、ヒノキ、青ヒバなど無垢材の「樹精の抗菌性」が心地よいのが特徴です。
心的ストレスの緩和、脳の活性化、集中力や記憶力にも良いようです(九州大学実験結果)。
設置に必要なスペースは通常の木造住宅で、「約3.2帖」。
マンション内に設置すれば、「森の山小屋」の雰囲気も味わえます。

■ 特別価格80万円(加工済み部材価格・施工費別)
■ ご相談ご用命先:市川総合設計室<青ヒバの会> 090-3229-5678 市川
■ オーダーメイドで様々な仕様になります。
■ リモートワーク・オフィスなどに、扉の施錠でセキュリティ強化の仕様 
■ オーディオルーム・楽器演奏室などに、防音防振で遮音性を持たせた仕様
■ 自宅介護室などに、トイレ、シャワー等配管施工&防水二重床で、水廻りを装備する仕様
■ ガーデンルームなどに、防水仕様の外壁・屋根部材と開口部ペアガラスで屋外仕様
■ 上記の場合いづれも気密性が高まるので、換気装備を設け室内を静圧に保ちます。
■ 公的機関が認定した数々の実績がある防災健康シェルターです。
■ 平成29年度東京都市整備局が認定する、安価で信頼できる木造住宅の「耐震改修工法・装置」に認定。
■ 東京都内17区8市において、設置における助成金制度対象シェルター。
■ 全国自治体の建築指導課及び建築防災課から「命守」の補助助成に関して認定する旨の通知。
■ 東京都内における耐震キャンペーンにおいて三年連続出展。
■ 東京国際展示場(ビックサイト)のリフォーム展に二年連続出展。
■ 令和1年8月9日特許庁においてシェルターの意匠登録(第1640335号)
■ 工務店・販売協力店への販売も可能です。
■ 製品名『命守』は防災を強調した名称ですが、『テレワーク・シェルター』、『ワークキャビン』、
『森のシェルター』など、販路に合わせたセールスネームへの改名も可能です。
■ 必要に応じ組立工程を映像・編集した動画と、フレーム強度を測る破壊実験の画像をまとめた、
『販売協力店専用DVD』のデータを提供します。

ご参考に、すでにご紹介済みのS氏邸(東京都豊島区目白・先月納入)の内部写真を再掲します。
92歳の祖父のため、お嬢さんが区の助成金を受けて購入された耐震健康シェルター「命守」は、
香りが良く寝心地も抜群で、突然の地震にも安心と喜ばれています。


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美術コラム「東山魁夷の『冬華』」戸田 吉彦


東山魁夷「冬華」1963年 彩色 紙本 東京国立近代美術館蔵

昔から優れた絵師が多い日本は美術大国といわれ、存命中から人気の高い画家も大勢いますが
東山魁夷(1908-1999)のように、「国民的画家」と呼ばれる人は大変珍しい存在です。
戦後の昭和を代表する日本画家であり、一生風景画を追求し文化勲章も受賞していますが、
技量や感性だけでなく、風景の背後に感じられる人生哲学に多くの国民が共感していました。
亡くなって33年経つ今、東山魁夷の人気は依然として高いものの生前と同じではありません。

東京美術学校(現東京芸術大学)では結城素明(1875-1957)に就いて日本画を専攻しますが、
ドイツの近代風景画家フリードリッヒを日本に紹介したように、西洋画にも精通していました。
唐招提寺の障壁画を描く一方欧州や中国でも写生をし、この絵の原風景も北欧にあります。
色も構図も簡明な構成に東山魁夷らしさがありますが、エキゾチックな雰囲気が常と異なり、
日本の山や古都に雪が降る、叙情的でよく知られた風景画とは異なる世界観も感じられます。
一方この絵はリトグラフ(複製画)もよく見かけますので、今も人気がある作品のようです。

葉を落とした霧氷の樹は海の底の珊瑚のように幻想的で、冬の静寂感を表したと言われます。
しかし白い珊瑚は死骸です。むしろ空へ向かい、背後を隠すほど繁茂した枝に生命を感じます。
白夜の沈まぬ太陽の光は頼りありませんが、それだけ一層この樹木の力強さも際立っています。

東山魁夷は学生の時に帝展に入選し、卒業後すぐドイツに留学、最初の交換留学生にも選ばれ、
順調な門出の様に見えましたが、父危篤の報を受け、奨学金を残し帰国を余儀なくされました。
さらにすぐ戦争が始まり家族を連れ疎開しますが、母が脳出血に倒れ、自身も召集されます。
戦況厳しく本土決戦に備え、爆弾を抱え戦車に飛び込む訓練の日々。死を覚悟したと言います。
復員してすぐの作品は落選し、母を喪い続けて弟も亡くしどん底の気持ちだったと記しています。
しかし自らを励まして再度挑戦、1947年に日展で特選を得て以後目覚ましい活躍が始まります。

東山魁夷には珍しい厳しい異国の冬の樹の絵から、作者の苦難の時期のご紹介に及びましたが、
同じ戦争経験をした人々が復興に向かう中で、東山魁夷の絵に慰めや励ましを感じたでしょう。
それはその時代共通の感情であり、国民的画家の尊称も何ら不思議なことではありません。
東山魁夷は文章もよく書き、対談やインタビューにも丁寧に応え、絵と共に人柄を伝えました。

残された作品は多く、東京国立近代美術館はじめ所縁ある地方美術館に寄贈されています。
以下主な所蔵館です。
□東京国立近代美術館 東京都千代田区北の丸公園 3-1 TEL.050-5541-8600(ハローダイヤル)
□長野県立美術館・東山魁夷館 長野県長野市箱清水 1-4-4(善光寺左隣)TEL.026-232-0052
□中津川市東山魁夷心の旅路館 岐阜県中津川市山口 1-5 TEL.0573-75-5222
□香川県立東山魁夷せとうち美術館 〒762-0066 香川県坂出市沙弥島224-13 TEL.087-831-1111
□市川市東山魁夷記念館 千葉県市川市中山 1-16-2(東山魁夷旧宅隣) TEL.047-333-2011
□兵庫県立美術館 兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1丁目1-1(HAT神戸内)TEL.078-262-1011
□京セラギャラリー 京都府京都市伏見区竹田鳥羽殿町6(京セラ本社ビル1F)TEL.075-604-3518

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森の駅推進協議会では、日本の森林産業停滞の解決へ向け、森の駅発と称し、
下記の活動を行っています。ご参照の上あわせてお役立て頂ければ幸いです。

1「市民フォーラム」開催:
日本の森と日本の森が産み育てる国産木材、それを活かす健康な住環境をはじめ、
生活者の目線で市民の皆様の理解をすすめる講演会を広範囲な視点から企画開催。
内容や開催日など当メルマガ(下記3)でお知らせします。

2「健康住宅/森の駅発」の活動:
日本の森を元気にする!住む人を元気にする!住まいづくりのため集まった
プロ集団が「森に愛される家」を普及します。イベント情報もお届けします。
https://moriniaisareruie.jimdofree.com/

3「メールマガジン/「森の駅発」メルマガ」発行:
フォーラムや研究会のお知らせを、原則として毎月1回発行しています。
このメールマガジンのお問合せはこちらまで:happysun9@gmail.com

4 メルマガ・バックナンバー:
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