メルマガ148

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森の駅発メルマガ NO.148
2021 December
今年も最後の月を迎えましたが、2年前発生したコロナは変異を繰り返し予断を許しません。
しかし今年は一気に多数の外国人を迎え、最大の山場と心配された東京五輪も無事に終え、
関係者はじめ保健所並びに医療の方々の働きにあらためて感謝したいと思います。
今月号は今迄ご紹介してきた製品、「耐震健康シェルター『命守』」を購入された
都内在住のS様から、感想と写真をいただきましたのでご参考までに紹介致します。
全国森の駅発メルマガ読者の皆様におかれましても、どうぞ良い年をお迎え下さい。
また来たる年も皆様のご清栄を祈念申し上げますと共に、変わらず宜しくお願い致します。
森の駅推進協議会幹事一同

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製品案内「S氏邸 耐震健康シェルター『命守』」市川 皓一
美術コラム「長谷川等伯『松林図屏風』」戸田 吉彦
山小屋通信「木の実の豊作・凶作」大森 明

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商品紹介「S氏邸 耐震健康シェルター『命守』」 市川 皓一


先月納入した東京都豊島区目白のS氏邸です。
お嬢さんが 92歳になられる祖父のために、区の助成金も受けて購入されました。
香りが良く寝心地も抜群な上に、突然の地震にも安心だと喜ばれています。

耐震健康シェルター「命守」は、日本の豊かな森林資源を活かし、自然素材を活用する目的
で発想した商品です。SDG’s活動からも持続可能な経済活動として評価されています。
本来は、森の駅推進協議会・健康住宅研究会が開発した防災シェルター「命守(INOCHIMORI)」
なので、普段は個室・書斎・寝室に使え、災害時はそのまま避難・滞在できる独立空間設計です。
耐震強度は阪神・淡路大震災級の強震を連続4回繰り返す、「公的耐震実験を一発通過」、
全国自治体補助助成金制度の対象に認定された、数々の公的機関が認める優良設計です。
また国産杉をはじめ、ヒノキ、青ヒバなどの無垢材で造るので、「樹精の抗菌性」が心地よく
心的ストレスの緩和、脳の活性化、集中力や記憶力も高まります(九州大学実験結果)。
設置に必要なスペースは、通常の木造住宅で「約3.2帖」。
マンション内に設置すれば居ながらにして、「森の山小屋」を味わえます。

■ 特別価格80万円(加工済み部材価格・施工費別)
■ ご相談ご用命先:市川総合設計室<青ヒバの会> 090-3229-5678 市川

■ オーダーメイドで様々な仕様になります。
■ リモートワーク・オフィスなどに、扉の施錠でセキュリティ強化の仕様 
■ オーディオルーム・楽器演奏室などに、防音防振で遮音性を持たせた仕様
■ 自宅介護室などに、トイレ、シャワー等配管施工&防水二重床で、水廻りを装備する仕様
■ ガーデンルームなどに、防水仕様の外壁・屋根部材と開口部ペアガラスで屋外仕様
■ 上記の場合いづれも気密性が高まるので、換気装備を設け室内を静圧に保ちます。

■ 公的機関が認定した数々の実績がある防災健康シェルターです。
■ 平成29年度東京都市整備局が認定する、安価で信頼できる木造住宅の「耐震改修工法・装置」に認定。
■ 東京都内17区8市において、設置における助成金制度対象シェルター。
■ 全国自治体の建築指導課及び建築防災課から「命守」の補助助成に関して認定する旨の通知。
東京都内における耐震キャンペーンにおいて三年連続出展。
■ 東京国際展示場(ビックサイト)のリフォーム展に二年連続出展。
■ 令和1年8月9日特許庁においてシェルターの意匠登録(第1640335号)

■ 工務店・販売協力店への販売も可能です。
■ 製品名『命守』は防災を強調した名称ですが、『テレワーク・シェルター』、『ワークキャビン』、
『森のシェルター』など、販路に合わせた改名にも応じます。
■ 必要に応じ、組立工程を映像・編集した動画と、フレーム強度を測る破壊実験の画像をまとめた、
『販売協力店専用DVD』を制作・提供します。

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美術コラム「長谷川等伯『松林図屏風』」 戸田 吉彦


「松林図」右隻(上)左隻(下)長谷川等伯作 紙本墨画 六曲一双屏風仕立 各縦156.8cm 横356.0cm(本紙寸法)
制作年代:文禄二(1593)年から文禄四(1595)年頃と推定 国宝 東京国立博物館蔵


長谷川等伯(1539-1610)の代表作「松林図屏風」は、東京国立博物館に保管所蔵される国宝の
中でも随一といわれる、六曲一双の屏風仕立ての水墨画です。

等伯は、北陸能登国の戦国大名畠山家の下級家臣の子として生まれ、仏画から描き始め桃山時代
に上洛、一代で長谷川派を率いて画壇の権威の狩野派を脅かすまで登りつめた風雲児でした。

当時の権力者太閤秀吉や寺院仏閣のために描いた豪華な障壁画、金屏風、掛軸も多く残ります
が、なぜ墨一色の絵が等伯の代表作で、さらに国宝なのかと思われる方もおられるでしょう。

一説に、屏風に仕立てる時の貼り合わせに不自然さが見え、また屏風の完成品としては薄い紙を
使用していることから、初めから屏風として描かれた絵ではなく、もっと大きな障壁画の下絵で
はないかと言われます。また制作時期も曖昧でこの絵のように謎の霧に包まれています。
それでもなおこの絵が東京国立博物館を代表する逸品であることが、関係者の総意と分かる興味
深い話を「国華」編集主幹(編集長)小林忠学習院大学名誉教授の著書に見ることができます。
(国華=岡倉天心が創刊した世界最古の定期刊行美術誌)

 以前、日本の絵画史に関係する者の間で、東京国立博物館が保管する作品のうち他にかけがえ
のない名画といったら何があろうかと、話し合ったことがある。国立の機関にすぐれた文化財が
集中しすぎることを懸念しての議論であったか(補修の予算が貧困な現状では文化財保護の観点か
ら不安が大きいので)、美術書への作品掲載に際して当局側の対応に不満を覚えての余談であった
か(現在は大いに改善された)、しかとは憶えていないが、おそらくはその両方がからんでの成
り行きであったのだろう。結論だけははっきりと記憶している。いくつかの候補があがったが、
それぞれ他の美術館や社寺、個人のコレクションのなかに代替可能な作例が思い浮かび消去され
ていった末、最後に残ったのが、長谷川等伯の「松林図屏風」であった。等伯の水墨画のなかで
傑出したというばかりでなく、日本の水墨画の全史を通じてもっとも印象深く、個性的な表現が
貫かれており、まさに他には替えがたいほどに超然とした存在と評価されたのであった。
                            -小林忠著 日本水墨画全史 講談社

これ以上の説明は不要な方もおられるでしょう。一方で描かれた時代も遠く時に自分の絵の判断
が果たして正しいのかどうか不安なことがあるかもしれません。分野によっては苦手意識から、
自ずと遠慮する気持ちになる時もあります。この絵に限らずそのような時の支えとなればと書かれ
ているのが多くの美術解説書です。長谷川等伯の作品は日本美術の本では必ず取り上げますし、
ウェブサイトでも美術鑑賞ガイドがある時代です。必要を感じた時にそれらを利用していただき、
ここでの解説情報は最小限に、先ずはご自身の感覚で楽しんでいただきたく思います。

先の小林忠先生の『日本水墨画全史』の「松林図」解説から、以下の要点のみご紹介します。

・季節はうっすらと見える雪山から晩秋から初冬、または初春の頃です。
・視界が閉ざされるほど濃い朝霧の中に踏み出し、その霧に包まれる体験が蘇るでしょう。
・静謐で清浄な時間を取り上げる瑞々しい感覚を、墨一色で簡潔かつ豊かに表現する技量です。
・中国の峻厳な水墨画とは異なり、柔らかい日本の気候に馴染んだ日本独自の水墨画です。

森林、高原、浜辺の霧を見ながらこの絵を思い出される時、さらに身近に感じられるでしょう。
東京国立博物館は時々特別公開しますので、機会があれば是非本物をご覧になって下さい。

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山小屋通信「木の実の豊作・凶作」 大森 明


この冬、ローソク作りの原料として収穫を計画していたナンキンハゼの実が凶作で収穫を断念する
事態となった。計画ではジョギングコースの途中にあるナンキンハゼ並木を走るたびに、せっせと
実を収穫するはずだった。

しかし昨年スズナリ状態だった実が今年は数えるほどしかぶら下がっていない。思えば夏ぐらい
からそんな様子だったから、動物や鳥に実を横取りされたということでもないようだ。
そういえばナラやクヌギなどのドングリにも豊作の年と凶作の年があり、森の動物が餌に困る年
があると聞く。

試しに、山小屋がある信州の今年のドングリの作柄はどうなっているか調べてみると、信州一律
に同じということではなく、豊作の地域もあれば不作の地域もある。さらにクヌギが豊作でナラ
とブナが凶作という地域もあれば、クヌギとナラが凶作でブナが豊作という地域もある。

地域ごとに異なるだけでなく、豊作・凶作の樹種まで異なっている。このようにドングリの豊
作・凶作は日照・降雨・気温などの気候要因が樹々の営みと複雑に絡んで起こっているらしい。

結局、わがジョギングコースにあるナンキンハゼ並木の実が凶作だった理由はわからずじまいだ
が、ナンキンハゼの実が不作でも飢え死するわけではない。

あきらめてローソク作りは来年のお楽しみとしたい。
代わりにナンキンハゼの樹の色鮮やかな紅葉を眺め、来年の豊作を願うことにした。
(写真:大森 明)

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森の駅推進協議会では、日本の森林産業停滞の解決へ向け、森の駅発と称し、
下記の活動を行っています。ご参照の上あわせてお役立て頂ければ幸いです。

1「市民フォーラム」開催:
日本の森と日本の森が産み育てる国産木材、それを活かす健康な住環境をはじめ、
生活者の目線で市民の皆様の理解をすすめる講演会を広範囲な視点から企画開催。
内容や開催日など当メルマガ(下記3)でお知らせします。

2「健康住宅/森の駅発」の活動:
日本の森を元気にする!住む人を元気にする!住まいづくりのため集まった
プロ集団が「森に愛される家」を普及します。イベント情報もお届けします。
https://moriniaisareruie.jimdofree.com/

3「メールマガジン/「森の駅発」メルマガ」発行:
フォーラムや研究会のお知らせを、原則として毎月1回発行しています。
このメールマガジンのお問合せはこちらまで:happysun9@gmail.com

4 メルマガ・バックナンバー:
「森の駅発」メルマガのバックナンバーはこちらからご覧いただけます。
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5「フェイスブック」の発行:
「森の駅発」のフェイスブックでも発信。仲間を募集しています。
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6「ホームページ」の掲載:
上記の実績や森の駅推進議会全般については森の駅発のHPをご覧下さい。
http://www.morinoekihatsu.net/

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