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森の駅発メルマガ NO.146
2021 October
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山小屋通信「木で作ったハンバーガー&ホットドッグ」大森 明
美術コラム「葛飾北斎の富嶽百景から竹林の不二」戸田 吉彦
製品案内「国産材で造るテレワーク・シェルター」市川皓一
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山小屋通信 「木で作ったハンバーガー&ホットドッグ」
写真・文/大森 明
1 木製ホットドッグ
ままごと用にハンバーガーとホットドッグを木で作った(写真・レタスとケチャップは除く)。
木製といっても新たな木材は購入せず、通常は捨ててしまういわば木ぎれの使用を狙った。
剪定した木の枝、建築端材、古い木製家具パーツなどの再利用で、結果的に100%まかなえた。
リサイクル思考と言えば偉そうだが、貯めこんだ木ぎれの在庫整理という意味もある。
まず木が持つ自然の色と質感で食材の感じを出したく、木切れの在庫の山から、木目の強弱や
質感を見て、パンは白い材、トマト・ハンバーグ・ソーセージは赤い材という具合に材料選抜。
その結果、ハンバーグやソーセージはほぼ塗装無し、パンも半分は塗装せずに済んだ。
子供向けのおままごと用なので、飲みこんだり怪我をしないよう角を丸くする処理はもちろん、
小さい部品や薄く割れやすい形状を避けるため、とろけるチーズはハンバーグと一体構造にして
手彫り、トマトの輪切りとハンバーグも一体構造の手彫りとなった。手間はかかるが安全第一。
完成後、仲良しの幼児に試しに使ってもらった。評価は上々。楽しそうにパンと具材を組み合
せて遊んでいた。そのうち「包む紙がない」との指摘があったので白い紙を渡すと、それっぽく
包んでリアリティをアップさせた。幼児の指摘は鋭いなぁ!とつくづく感心。
インスタグラムに画像をアップすると評判良く、今後はもっと、ままごと用の食材ラインナップを
充実させようと構想を練っている。最近は木の伐採や枝の剪定をすると、やや湾曲した木の枝が
フランクフルトにならないか、木のコブはシナモンロールになるかもしれないなどと、いちいち
考えるようになってしまった。また木切れの在庫が増えそうだ。
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美術コラム「葛飾北斎の富嶽百景から竹林の不二」戸田 吉彦
2 北斎 竹林越しの富士
葛飾北斎(1760-1849年)『富嶽百景』二編(初版1835年)「竹林の不二」 ニューヨーク公共図書館所蔵 Public domain
北斎の富士といえば誰もが世界的に有名な『冨嶽三十六景』を思い浮かべます。しかし他にも
『富嶽百景』という、墨一色の三編からなる本がある事は案外知られていません。『富嶽百景』
の富の字は、『冨嶽三十六景』のワ冠の冨に対しウ冠の富を用い、各絵の題は、「…の不二」に
統一していますが、特に深い意味は見当たらず、江戸時代特有の遊び心ではないかと思われます。
その『富嶽百景』の中の「竹林の不二」は、竹林から富士を見る視点に北斎の趣向があります。
『冨嶽三十六景』にも、富士の前に樹木を描き、大胆な遠近効果を出した絵が数点ありますが、
その構図はまた、遮られると一層その先が気になるという視覚の心理的効果も含んでいます。
この奇抜な構図は後にセザンヌや印象派のモネが関心を示し、西洋風景画に影響を与えます。
『富嶽百景』は特にこのような機知が強く、鮮やかな色彩の『冨嶽三十六景』とは別の魅力です。
この絵の面白さは、画面左の天を向いて立つ竹が右へ行くに従い傾いていく動感にあり、さらに
一番手前の一番太い竹が稜線と同じ曲線を描き、富士を強調するところです。近景の木の枝や幹
を用い、遠景の主題の山を際立たせる技法におそらく影響を受けたのでしょう、セザンヌは故
の「サント・ヴィクトワール山」を北斎の『冨嶽三十六景』と同じ数ほど描きましたが、それら
の絵は手前の樹木越しに遠くの山を望み、中には枝が山の稜線と同じ角度に沿う絵もあります。
また文学的解釈から、静岡県富士市や富士宮市に富士山とかぐや姫を結びつけた伝承や祭りが
ありますので、北斎は『竹取物語』を意識しただろうとする説もあります。その一方、古代中国
の文化に親しんだ江戸時代の人は、「竹林の七賢人」も思い浮かべた可能性もあると思います。
江戸時代の日本は儒教の教えが浸透していましたが、古代中国は儒教の厳しい規律で社会に歪み
が生じ、七賢人が竹林に集まり、酒を飲みながら自由に談論風発し辛辣な権力批判をしました。
竹林特有の清々しい雰囲気と七賢人の自由な精神は、中国や日本で古くから絵師や文人が障壁画
や掛軸の画題として讃えていましたから、盃を手にした七賢人の目に映った富士を想像すると
いった楽しみ方も、眼前の絵から想像の翼を広げる楽しさです。
現在、竹は分類の仕方にもよりますが、国内に約600種類あると言われます。
北斎が描いたこの竹がどの種かは分かりませんが、魚や鳥や虫や花を正確に描写した北斎です
から、研究者や栽培者の方がご覧になればおおよその見当はつくのかもしれません。
広くは孟宗竹(モウソウチク)と真竹(マダケ)が知られ、孟宗竹は筍として食される中国の
竹、真竹はエジソンが電球のフィラメントに用いた日本の固有種(第三紀新中生の化石が日本と
朝鮮半島一部から発見)、竹細工向きの女竹(メダケ)、細く割け茶筅に使う淡竹(ハチク)、
黒竹(クロチク)、布袋竹(ホテイチク)、四方竹(シホウチク)、隈笹(クマザサ)、千島笹
(チシマザサ)、都笹(ミヤコザサ)などが一般に紹介されています。
竹は古くから建築資材や生活用品・工芸品に用いられ、造園の景観や正月の縁起の良い飾りに
欠かせず、日本文化と切っても切り離せない植物です。今は成長が早いサステナブルでエコな素材
として、再び注目を集めていることはご存知の通りです。竹林は身近な存在ですが、専門の公園や
研究所もあるそうですから、一度訪れてみたいと思います。
・若山牧場・竹研究所(栃木県宇都宮市宝木本町 親子三代70年に渡る竹の農場)
・京都市洛西竹林公園(京都市西京区大枝北福西町 生態園、見本園、資料館を巡る遊歩道)
・エコパーク水俣(熊本県水俣市汐見町 4ヘクタールの敷地に国内外160種類の竹)
・竹林の小径(静岡県伊豆市修善寺 桂川沿いの孟宗竹)
・有限会社竹苑(大分県別府市石垣東 民芸から現代作家まで多彩な竹製品の展示と販売)
〈以上の組織は、農林水産省のサイト「竹のおはなし」に紹介され、信頼できる情報として転載しました〉
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3 シェルター
■テレワークの書斎が災害時の避難シェルターになります。
コロナ感染予防対策でテレワークが定着し、自宅にワークスペースを確保する方が増えました
しかし、同時に日本で必要なのは、「地震・災害への備え」です。
この機会に、この二つを一緒に解決してはいかがですか。
森の駅推進協議会・健康住宅研究会が開発した防災シェルター「命守(INOCHIMORI)」は、
書斎として普段は使用し、災害時にそのまま避難・滞在できる、独立空間設計です。
耐震強度は、阪神・淡路大震災級の強震を連続4回繰り返す「公的耐震実験を一発通過」、
全国自治体補助助成金制度の対象に認定され、数々の公的機関が認める優良設計です。
さらに国産杉をはじめ、ヒノキや青ヒバなど無垢材で造るので「樹精の抗菌性」が心地よく、
心的ストレスの緩和、脳の活性化、集中力や記憶力も高まります(九州大学実験結果)。
設置に必要なスペースは通常の木造住宅で約3.2帖。
マンション内に設置すれば、居ながらにして「森の山小屋」を味わえます。
■特別価格80万円(加工済み部材価格・施工費別)
■ご相談ご用命先:市川総合設計室<青ヒバの会> 090-3229-5678 市川皓一
■オーダーメイドで様々な仕様もできます。
■扉の施錠等セキュリティ強化仕様
■防音防振で遮音性を持たせた仕様/オーディオルーム・楽器演奏室等
■トイレ、シャワー等配管施工&防水二重床で、水廻りを装備する仕様/自宅介護室等
■防水仕様の外壁・屋根部材と開口部ペアガラスで屋外仕様/ガーデンルーム等
■上記いづれも気密性が高まるので換気装備を設け、室内を静圧に保ちます。
■公的機関が認定した数々の実績がある防災健康シェルターです。
■ 平成29年度東京都市整備局が認定する、安価で信頼できる木造住宅の「耐震改修工法・装置」に認定。
■ 東京都内17区8市において、設置における助成金制度対象シェルター。
■ 全国自治体の建築指導課及び建築防災課から「命守」の補助助成に関して認定する旨の通知。
■ 東京都内における耐震キャンペーンにおいて三年連続出展。
■ 東京国際展示場(ビックサイト)のリフォーム展に二年連続出展。
■ 令和1年8月9日特許庁においてシェルターの意匠登録(第1640335号)
■工務店・販売協力店への販売もいたします。
■商品名の『命守』は防災を強調していますが、ご要請次第で、『テレワーク・シェルター』、
『ワークキャビン』、『森のシェルター』等、販売店独自のネーミングを使用できます。
■組立工程を映像化した動画をまとめ、スペースフレームの強度を見せる破壊実験も画像化し、
販売協力店にDVDをご提供します。
□写真・記事:編集部
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森の駅推進協議会では、日本の森林産業停滞の解決へ向け、森の駅発と称し、
下記の活動を行っています。あわせてご参照の上お役立て頂ければ幸いです。
1「市民フォーラム」開催:
日本の森と日本の森が産み育てる国産木材、それを活かす健康な住環境をはじめ、
生活者の目線で市民の皆様の理解をすすめる講演会を広範囲な視点から企画開催。
内容や開催日など当メルマガ(下記3)でお知らせします。
2「健康住宅/森の駅発」の活動:
日本の森を元気にする!住む人を元気にする!住まいづくりのため集まった
プロ集団が「森に愛される家」を普及します。イベント情報もお届けします。
https://moriniaisareruie.jimdofree.com/
3「メールマガジン/「森の駅発」メルマガ」発行:
フォーラムや研究会のお知らせを、原則として毎月1回発行しています。
このメールマガジンのお問合せはこちらまで:happysun9@gmail.com
4 メルマガ・バックナンバー:
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6「ホームページ」の掲載:
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