メルマガ145

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森の駅発メルマガ NO.145
2021 September
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山小屋通信「山小屋作りで得たもの」大森 明
製品案内「国産材で造るテレワーク・シェルター」市川皓一
美術コラム「植物園とアンリ・ルソー」戸田 吉彦
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山小屋通信 「山小屋作りで得たもの」 写真・文/大森 明


最近、首都圏住民の田舎暮らしの話しをよく見聞きする。
脱サラや定年後の就農、リモートワーク拠点つくり、など内容はさまざまだ。
当方も30代で信州に山小屋を作ったが、子育て中だったこともあって移住せずに、
首都圏勤務のサラリーマンのまま、首都圏と信州の二重生活を送った。
この間、いろいろと苦労したが、それ以上に得たものが多かった。
まず資金面の事情で山小屋建設にあたり、基礎と建物の大枠は工務店、電気ガス工事は専門業者
にお任せし、自分で内装・ウッドデッキ・外壁塗装・水道配管(湧水引き込み)・外構等の工事
をやったのが良い方に転がった。
建設素人の経理マンゆえ、技能不足で住めるようになるまで数年を要したが、長年の実地経験の
おかげで今では木製雑貨を製造販売する技能レベルになった。建設コスト面で外部流出コストを
50%以上削減できて借入金も無しで済み、木工の腕まであがり、一石二鳥という感じだ。
さらに物好きで腕利きの知人・友人たちが建設ボランティアに駆けつけ、いっそう友情や親睦を
深めることもできた。大阪の友人が機材を持ちこんで作る本場たこ焼きは美味かった。
石垣を改造した炉でつくる炭火焼き料理は何だかすごく美味い。
当時、週末は工事資材をワンボックス車に積んで首都圏と信州を往復していたが、土木建築作業
で良い汗をかいてよく食べ、月曜は元気に勤務先に出社した(気がする)。
子育て上のメリットもあった。
工事資材と一緒に車に積み込まれて山小屋に行った我家の子供たち。
元々どろんこ遊びや動物を好きだったのが幸いして、隣のおじさん・おばさんや裏山の鹿たちと
交流したり、湧き水で水遊びや泥遊びをしたり。のびのび育ったと思う。
やがて子供たちのうち数名が信州にて就職した。
志を同じくする方には幾多の困難を乗り越えて頑張ってほしいと思うが、
当方は山好きの妻と子供たちが一緒に楽しんでくれたので助かったようだ。
盛り上がったのは本人だけで家族に見放されてしまうケースもあると聞く。
資金繰や体力も重要だが、ここが山小屋作りで一番おさえるべきポイントかもしれない。

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テレワークの書斎が災害時の避難シェルターになります。
感染症予防対策でテレワークと在宅勤務が定着し、
最近は自宅内にワークスペースを確保する方々が増えています。
同時に日本で必要のは、「地震・災害への備え」です。
この二つを一緒に解決してはいかがでしょうか。

森の駅推進協議会・健康住宅研究会が開発した防災シェルター「命守(INOCHIMORI)」は、
書斎として普段は使用し、災害時にそのまま避難・滞在できる、独立空間設計です。
耐震強度は、阪神・淡路大震災級の強震を連続4回繰り返す「公的耐震実験を一発通過」、
全国自治体補助助成金制度の対象に認定され、数々の公的機関が認めている優良設計です。
さらに国産杉をはじめ、ヒノキや青ヒバなど無垢材で造るので「樹精の抗菌性」が心地よく、
心的ストレスの緩和、脳の活性化、集中力や記憶力も高まります(九州大学実験結果)。
設置に必要なスペースは通常の木造住宅で約3.2帖。
マンション内に設置すると森の山小屋にいる気分です。

■特別価格80万円(加工済み部材価格・施工費別)

■ご相談ご用命先:市川総合設計室<青ヒバの会> 090-3229-5678 市川皓一

様々な仕様にできます。
■扉の施錠等セキュリティ強化仕様 
■防音防振で遮音性を持たせた仕様/オーディオルーム・楽器演奏室等
■トイレ、シャワー等配管施工&防水二重床で、水廻りを装備する仕様/自宅介護室等
■防水仕様の外壁・屋根部材と開口部ペアガラスで屋外仕様/ガーデンルーム等
■上記いづれも気密性が高まるので換気装備を設け、室内を静圧に保ちます。
公的機関が認定した防災健康シェルター「命守」の実績の数々。
■ 平成29年度東京都市整備局が認定する、安価で信頼できる木造住宅の「耐震改修工法・装置」に認定。
■ 東京都内17区8市において、設置における助成金制度対象シェルター。
■ 全国自治体の建築指導課及び建築防災課から「命守」の補助助成に関して認定する旨の通知。
■ 東京都内における耐震キャンペーンにおいて三年連続出展。
■ 東京国際展示場(ビックサイト)のリフォーム展に二年連続出展。
■ 令和1年8月9日特許庁においてシェルターの意匠登録(第1640335号)
工務店・販売協力店への販売もいたします。
■商品名の『命守』は防災を強調していますが、ご要請次第で、『テレワーク・シェルター』、
『ワークキャビン』、『森のシェルター』等、販売店独自のネーミングを使用できます。
■組立工程を映像化した動画をまとめ、スペースフレームの強度を見せる破壊実験も画像化し、
販売協力店にDVDをご提供します。

□写真・記事:編集部

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美術コラム「植物園とアンリ・ルソー」戸田 吉彦


左:森の中の散歩(1890)右:異国的な風景(1908)いずれも出典は Wiki Art。ルソー死後110年を経た現在 Public domain。

 技巧より素朴な感受性に重きをおく絵画を、ナイーブ派と呼ぶようなるのは20世紀からです。
その先駆者として有名なアンリ・ルソーが、絵を描くため税関職員を早期退職したのは49歳の時
でした(1893)。世界中の画家がパリを目指し才能を競い合う時代に、ルソーはアカデミックな
教育を受けず、40歳頃から独学で絵を描き、コンクールで入選すると画家の聖地モンマルトルに
移住します。批評家からは無視されますが、僅か5フランで売られていた絵を最初に買ったのは、
歴史に残る名作「アビニョンの娘たち」を発表(1907年)したばかりのパブロ・ピカソでした。
ピカソは詩人アポリネールと「ルソーの宴」をアトリエで開催し(1908)、ルソーの絵は当時の
若い芸術家たちに知られ始め、ロートレックやゴーギャンも、ルソーの絵の価値を認めています。
抽象絵画の代表として有名なカンディンスキーも、ルソーの単純な絵は内面を表現すると賞賛し、
シュールレアリスムやアメリカへも影響を与えたことは、日本ではあまり知られていません。

 画家ルソーと聞いて思い出すのは、熱帯ジャングルを描いた、数々のエキゾチックな絵ですが、
ルソーはセーヌ河畔のパリ植物園によく通い、画中の熱帯植物は植物園で確かめたといわれます。
人物画や肖像画にも、樹木の葉の一枚一枚を丁寧に描き入れますが、図鑑のボタニカルアートの
ような正確さではなく、農民画のような素朴さや幻想画のような神秘性があります。

 この時代は写真が実用段階へ進み、絵画は目に見えるように描く過去の技術や価値観を捨て、
絵画の存在意義を求め印象派やキュビズムが誕生し、急速に進む機械化と社会制度の変化が人々
の心を不安定にし、フロイトの心理学や不条理哲学も誕生しました。こうした背景を考えると、
感覚鋭敏なピカソが真っ先にルソーの現実離れした絵を認めたのも頷けます。

 ルソーが好きだったパリ植物園は今も温室と共に運営され、観光客も訪れます。イギリスにも
キューガーデン(王立植物園)がありますが、植物園の充実を図ってきた欧米の歴史を辿ると、
紀元前のエジプトのアレキサンドリア図書館に併設された薬草園や、アリストテレスのアテネの
薬草園まで遡ります。日本も漢方薬好きの徳川家康から始まる幕府の薬草園が、明治以降、今の
植物園へと至り、洋の東西とも薬学からの誕生です。江戸幕末にオランダ商人とともに来日した
シーボルトが、北斎に絵を発注していたことが近年話題ですが、日本の植物を採集しヨーロッパ
へ運び栽培もしています。彼はドイツの高名な医者の家に生まれ、自身も日本へ近代西洋医学を
伝えた医者でした。ボタニカルアートの流行からも、植物への関心は教養の一部と分かります。

 ルソーの絵を見ると、一昨年、桜井尚武先生ご指導のもと、皇居北の丸公園、小石川植物園、
昭和記念公園など都内を中心に植物園を訪れ、緑に癒されるとともに学究を目的とした植物園の
歴史や、先人の業績を分かりやすく教えて頂いたことが、懐かしく思い起こされます。

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森の駅推進協議会では、日本の森林産業停滞の解決へ向け、森の駅発と称し、
下記の活動を行っています。あわせてご参照の上お役立て頂ければ幸いです。

1「市民フォーラム」開催:
日本の森と日本の森が産み育てる国産木材、それを活かす健康な住環境をはじめ、
生活者の目線で市民の皆様の理解をすすめる講演会を広範囲な視点から企画開催。
内容や開催日など当メルマガ(下記3)でお知らせします。

2「健康住宅/森の駅発」の活動:
日本の森を元気にする!住む人を元気にする!住まいづくりのため集まった
プロ集団が「森に愛される家」を普及します。イベント情報もお届けします。
https://moriniaisareruie.jimdofree.com/

3「メールマガジン/「森の駅発」メルマガ」発行:
フォーラムや研究会のお知らせを、原則として毎月1回発行しています。
このメールマガジンのお問合せはこちらまで:happysun9@gmail.com

4 メルマガ・バックナンバー:
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上記の実績や森の駅推進議会全般については森の駅発のHPをご覧下さい。
http://www.morinoekihatsu.net/

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