メルマガ140

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森の駅発メルマガ NO.140
2021 April


森の駅推進協議会は、新型コロナ感染症の撲滅と皆様のご健康を願っています。

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C・O・N・T・E・N・T・S
美術コラム「17世紀オランダ風景画 ミッデルハルニスの並木道」戸田 吉彦
山小屋通信「桜の咲く風景」大森 明
当会製品案内「在宅ワークと抗菌・防災」市川 皓一

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美術コラム「17世紀オランダ風景画 ミッデルハルニスの並木道」戸田 吉彦

 聴いたことがあるのに名前を知らないメロディがあるように、見たことがあるのに、
タイトルも作者も知られていない絵もあり、この名画もまたその一枚かもしれません。
この絵が日本で有名な理由は、一点透視の遠近法が分かりやすいので学校美術の教科書に
登場するためですが、透視図以外に、この絵の詳しい説明までする時間はないようです。

 だが水害の危険ある低地を干拓して国土にし、搾取する宗主国から80年戦争で独立、
後に植物栽培を基幹経済としたオランダの人々が見れば、愛情が湧く絵なのです。
 この絵に描かれたミッデルハルニスは、ロッテルダム、ハーグ、デルフト、ライデンが
ある南ホラント州の、グーレー=オーフェルフラケー島にある、海に面した場所です。

 作者はメインベルト・ホッベマ(1638 - 1709)と言う名で、江戸時代の日本が唯一
西洋の交易国としたオランダの画家で、この時代はオランダ絵画の最盛期でした。
画面3分の2を空としたダイナミックな構図は、ホッベマの師でありイギリスの風景画に
影響を与えたロイスダール譲りです。後年は葛飾北斎も影響を受け、北斎は『北斎漫画』
三編(1815)に風景画の秘伝「三ツ割の法」として書き残し自ら浮世絵に活かします。

 絵の主役は画面中央へ向かい伸びる道路の左右に植えられた並木です。
並木道は昔から欧州にありますが、木々を植樹し手入れするのですから目的があります。
中世の絵から、荘園の領主の城館へ向かう道の左右に植えられていたことが分かります。
しかしこの絵の並木道の向こうに城の姿はありません。
オランダは宗主国スペインから自治権を勝ち取り商人が実権を握った国です。
並木道の右には教会と役所の塔が見え、プロテスタント教会は迫害と戦い信仰の自由を手
にした歴史を、役所は自ら政治を手にした象徴です。
右側に描かれた三角の櫓の灯台と帆船の帆柱は、商業で自立した経済力を思わせます。
右の大きな建物は、オランダの主要輸出の織物で赤の染料に使われた、茜の乾燥場です。
この地で栽培された茜は染料として品質良く、乾燥・粉末して欧州各地に輸出された国の
重要な農産物で、穀物価格が下落し農業経済が衰退した17世紀後半は主産業です。
茜の乾燥場の共同経営者達が、絵の注文主だった可能性も指摘されています。

 近景は暗いのですが、道の左右に水路が流れ、右手前は苗木を手入れする男の姿が見え
ます。この絵が描かれた7年前に大洪水があり、灯台も洪水で被害を受けた港湾に作られ
ました。海面より低い低地に住むため、もともと草木のない土地に木を植え、根を張らせ
土を固める樹木を常に育て、水路を完備する仕事は身に付いた危機管理でしょう。
長く語り継がれる大被害を出した大洪水後に立っているミッデルハルニスの並木。そうと
分かると、10年前に大津波の後に残っていた希望の木が思い出されないでしょうか。

画像:The Alley at Middelharnis 1689 National Gallery From Wikimedia Commons, the free media repository

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山小屋通信 「桜の咲く風景」 大森 明

春は桜が咲くのが楽しみだ。
満開の桜並木をジョギングしていると、心ウキウキで足どりも軽い。
ただ、企業の経理部門勤務が長かったせいで3~4月は決算処理に忙殺され、
春の花見をしたことが殆ど無い。最近なんとか花見に行ける境遇になったのに、
コロナ禍で結局、桜の下でドンチャン騒ぎができない。
さらに当協議会主催の屋外学習会をはじめ、桜を楽しむ機会も減少気味だ。
残念なことだがそこは切り替え、スケッチブックを抱えて桜の写生に行くことにした。

ところが今年は例年より早めに桜が満開になって慌てた。
これはいかん!ということで自転車を飛ばして手っ取り早く近くの
大丸用水沿い(東京都稲城市)の桜を描きに向かった。
当地は都心より空間に余裕があり、平日で人出もまばらだったせいか、
写生しやすく、短時間で満開の桜風景を3枚スケッチできた。
自宅に戻ってアクリル絵具で彩色後、自作の額縁に収めた。
使った額縁は山小屋横にある山桜の剪定した枝を樹皮のついたまま使って作った
額縁1つと、建築端材(パイン集成材、桐材)で作った額縁2つ。
桜の枝の額縁に桜の咲く風景画を収めるのはいい感じだ。
桜独特の濃い色の樹皮と独特の模様が生きる。

額縁に入った桜の風景画を3つ並べて眺め、
まあまあの出来だなと思っていたところに大きな衝撃。
3月に書籍『北斎のデザイン』(戸田吉彦氏・著)を入手し、
著者の解説を読みながら北斎の作品を眺めて北斎の凄さを再認識したまではよかったが、
桜や花見の様子を描いた北斎作品と当方の桜の絵を見比べていたら、
自分の描いた絵がまあまあだなんて気分は一気に吹っ飛んでしまった。
これはいかん、精進しよう!

□写真・文章:大森氏

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当会製品案内「在宅ワークと抗菌・防災」市川皓一(編集部取材)

新型コロナウイルス感染対策で、リモートワークと在宅勤務が定着しつつあります。
皆様の周りでもワークスペースを自宅内に確保する方々が増えたのではないでしょうか。
だが忘れてならないのが、最近頻発する地震対策。一緒に兼ねてしまってはいかがでしょう。
リモートワークの書斎を、地震の時の避難シェルターにしてしまうのです。

森の駅推進協議会の住宅研究グループが開発した防災シェルター「命守(INOCHIMORI)」は、
書斎として使用しながら、震災時にそのまま避難・滞在できる独立空間です。
耐震強度は、阪神・淡路大震災級の強震を連続4回繰り返す「公的実験を一発通過」、
全国自治体補助助成金制度の対象に認定されるなど数々の公的機関が認めた優良品です。

さらに国産杉はじめヒノキや青ヒバなど無垢材で造るので「樹精の抗菌性」が心地よく、
心的ストレスが緩和、脳が活性化し集中力が増し記憶力が高まります(九大実験結果)。
マンション内にも設置できます。自宅に居ながらにして森の山小屋を体感出来ます。
設置に必要なスペースは約3.2帖。加工済みの部材提供(施工費別)。
森の駅推進協議会メンバーとメルマガ読者対象の特別割引価格が約80万円です。
ご相談先は、市川総合設計室<青ヒバの会> 090-3229-5678 市川皓一まで。

目的に合わせて様々な仕様が出来ます。
■扉の施錠等セキュリティ強化仕様 
■防音防振で遮音性を持たせた仕様
■トイレ、シャワー等配管施工&防水二重床で、水廻りを装備する仕様/自宅介護室等
■防水仕様の外壁・屋根部材と開口部ペアガラスで屋外仕様/ガーデンルーム等
■上記いづれも気密性が高まるので換気装備を設け、室内を静圧に保ちます。

防災健康シェルター「命守」の経緯
■ 平成29年度東京都市整備局が認定する、安価で信頼できる木造住宅の「耐震改修工法・装置」に認定。
■ 東京都内17区8市において、設置における助成金制度対象シェルター。
■ 全国自治体の建築指導課及び建築防災課から「命守」の補助助成に関して認定する旨の通知。
■ 東京都内における耐震キャンペーンにおいて三年連続出展。
■ 東京国際展示場(ビックサイト)のリフォーム展に二年連続出展。
■ 令和1年8月9日特許庁においてシェルターの意匠登録(第1640335号)

■商品名の『命守』は防災に特化した命名です。販売店からの要請があれば、『リモートシェルター』、
『ワークキャビン』、『森のシェルター』等、販売店独自のネーミングを使用することも可能です。
■組立工程を映像化して動画にまとめ、スペースフレームの強度を見せる破壊実験も画像化しましたので、
DVDにまとめて販売協力して下さるお店に配布することも可能です。

□写真・記事:編集部

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森の駅推進協議会では、日本の森林産業停滞の解決へ向け、森の駅発と称し、
下記の活動を行っています。あわせてご参照の上お役立て頂ければ幸いです。


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1「市民フォーラム」開催:
日本の森と日本の森が産み育てる国産木材、それを活かす健康な住環境をはじめ、
生活者の目線で市民の皆様の理解をすすめる講演会を広範囲な視点から企画開催。
内容や開催日など当メルマガ(下記3)でお知らせします。

2「健康住宅/森の駅発」の活動:
日本の森を元気にする!住む人を元気にする!住まいづくりのため集まった
プロ集団が「森に愛される家」を普及します。イベント情報もお届けします。
https://moriniaisareruie.jimdofree.com/

3「メールマガジン/「森の駅発」メルマガ」発行:
フォーラムや研究会のお知らせを、原則として毎月1回発行しています。
このメールマガジンのお問合せはこちらまで:happysun9@gmail.com

4 メルマガ・バックナンバー:
「森の駅発」メルマガのバックナンバーはこちらからご覧いただけます。
http://www.morinoekihatsu.net/merumaga.html

5「フェイスブック」の発行:
「森の駅発」のフェイスブックでも発信しています。仲間を募集しています。
https://www.facebook.com/健康住宅森の駅発-110930398990272/

6「ホームページ」の掲載:
上記の実績や森の駅推進議会全般については、森の駅発のHPをご覧下さい。
http://www.morinoekihatsu.net/

○● メールアドレスの変更、メルマガの解除はこちらまで。
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