メルマガ113

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「森の駅発」メルマガ NO.113 2019 January

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★ シリーズ「想いを形に」No.21 岡本 守生
 「文明の技術/原発神話、住宅産業神話の行く先は」
★ 森の駅推進協議会・健康住宅研究会 市川 皓一
 「耐震健康シェルターを住宅内に!」
★ コラム 戸田吉彦
 「アメリカ人女性による日本の伝統的住宅の特徴」
★ 新・連載エッセイ/山小屋通信 大森 明
 「木彫りのお面」

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★シリーズ「想いを形に」No.21 岡本 守生
「文明の技術/原発神話、住宅産業神話の行く先は」

現在は文明の時代です。
資本主義と結びついた文明の技術は、利益を求め飽くなき探求を試みています。
その果ては、年月を重ねて守ってきた自然と築いてきた環境を破壊しています。
レイチェル・カーソンが「沈黙の春」で訴えたように、放っておけば限りなく
新しい化学物質が生まれ、それによって地、川、海は限りなく汚染され、
限りなく生き物の生命が脅かされて来ました。

日本でも、東京電力の原子力発電所が津波の為に、一瞬に破壊されました。
いくら産官学で安全神話をつくり上げても、所詮、自然の前では、
脆い存在でしかありませんでした。
行き過ぎた文明でしょう。しかも、使用済み燃料等の産業廃棄物の処理方法すら
確立しないまま稼働させ発電してきました。

事故の後、農林系の廃棄物や土地の汚染など未解決のままです。
産業側の事故責任が果たせず、官が半ば責任を負っています。
取りも直せず、国民の税金がつぎ込まれているのです。
これ等の廃棄物は、製造責任者が責任を負うのが近代産業のルールですから、
無責任の言葉をあびるのは当然でしょう。

巧妙に造られた原発神話で、最高の給与を得て栄華を極めた東京電力の社員や
推進した委員会の人々が、訴訟を免れ、誰一人として、責任を感じ自己の収入
や財産を提供した人はおりません。
原発安全神話は、電力会社や推進をした委員会の各委員が責任をとる必要はなく、
永久安全ですと言うのでしょう。
また被災者の救済に東電のOBが活躍したとの話も聞きません。
原発安全神話をつくり、世を欺いた責任だけでも明確にして欲しいものです。

住宅産業のつくる住宅も、確かに、見た目に恰好よく、利便性に富み、効率を
もたらすよう造られていて、耐震、耐火性で安心・安全を売りにしています。
然し、安心・安全の住宅産業界の神話の裏に問題があります。
第一に、室内空間の環境を無視して、室内での健康の概念を放棄しています。
取りも直さず人間を大事にしていないことです。

木材は、全てと言ってよいほど、高熱処理されて生命を奪われた木材が
使用されており、木の息吹きはありませんし、本来の香りもありません。
木材の狂いはありませんが、住む人の健康は無視されています。
更に、接着剤で加工された集成材や合板が大半です。

壁や床に張ってある疑似木型に印刷されたビニール系シートからは、
経時劣化に伴って、塩化ビニルモノマー、可塑剤・添加剤等が出て来ます、
床下からは、防蟻剤、防腐剤。
合板接着剤からはホルムアルデヒト等の有害な物質の揮発が盛んになります。
塗料や接着剤も多くが化学系で揮発性です。
更に、カーテン、カーペットには防臭、防虫剤など多くの揮発性有機化合物が
使用されています。目に見えない揮発性物質のオンパレードです。

それらが、省エネの為に気密性の高い家屋の中に閉じ込められているのです。
しかも、電化による温度調節で、過度に換気が少ない為に、
シックハウス症候群や気管支拡張症などの病になる可能性が高いようです。
先々、そうした室内空間の環境の長期に亘る劣悪さで、
将来、寝たきり老人など、周囲に迷惑を掛けないようにして欲しいものです。

戦の後易きにつきて生きにけり ああ海やまも土も汚がれぬ   岡野 弘彦

                              …次号へ続く


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★ 森の駅推進協議会・健康住宅研究会 市川 皓一
「耐震健康シェルターを住宅内に!」

先月、私たちが研究完成した、耐震シェルターの「命守」を
「東京都主催の耐震キャンペーン」で紹介いたしました。
「東京都耐震ポータルサイト」の安価で信頼できる木造住宅の、
「耐震改修工法・装置」でも推奨されていますので、ご覧になって下さい。

耐震健康シェルター「命守」は、生活空間である屋内に設置するタイプです。
主屋が外からの力で潰されても、安全な空間を維持する堅牢さが特徴です。
巨大地震が寝ている間に起きても、寝室がシェルターなら安心なのです。

☞「耐震健康シェルター・命守の耐震性」は、公的機関の試験で立証済み。
☞「標準装備で延焼時の耐炎・煙害防止」は、地震二次災害への万全な対策。
☞「短い工期」は、生活したまま引越の必要なく、経済的で好評(約3日)。

☞「直販低価格」は、木造家屋密集エリアへの普及を早く実現するためです。

モデルルーム(住宅内設置)で「リアルに体感」できます。

■ 見学のお問合せ、お申し込みは「木っず」(鹿沼健康住宅推進協議会)へ。
(電話)0289-77-5810  (メール)kkz@mr-woodman.co.jp
■ 住所:住宅内設置モデルルーム/旧渡辺邸 東京都荒川区東尾久6−52–11
■ 交通:都電荒川線・JR日暮里舎人ライナー熊野前の両駅から徒歩2分。
■ 商品詳細:「命守」で検索できます。 
http://www.moriniaisareruie.com/taishin.html

耐震健康シェルター『命守(いのちもり)』の特徴
❶ 対耐震性。公的機関耐震実験済み。強固な木造モノコック構造。
❷ 耐炎構造。耐火ボードで外装包囲、地震後に発生する火災から延焼防止。      
❸ 煙害の対策。床下給気ファンを標準装備、火災時の煙害にも安心。
❹ 価格150万円。 高品質シェルターを組立費込の低価格で実現。
❺ 工事期間3日。 短期間の工事で、引越しの必要がなく合理的。
❻ 日本の森を守る総国産材。林業に利益還元、国土を守ります。
❼ 低温乾燥木材を使用。樹木本来の調湿機能と抗菌防虫で健康に。
❽ 鹿沼職人の伝統技術。仕上がり美しく信頼出来る日本の匠。
❾ 現有戸建住宅内にインセット。寝ている間の地震にも安心。
               〈巻末に「命守モデルルーム」の写真があります。ぜひご覧ください。〉

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★コラム 戸田 吉彦
「アメリカ人女性による日本の伝統的住宅の特徴」

あけましておめでとうございます。
お正月が来ると、普段はモダンな家でハイカラな生活を送る人も、
伝統的な正月飾りを購入して急ごしらえの日本的情緒を楽しみたくなります。

今回はネットで発見した、アメリカ人から見た日本的な住宅とは如何なるものかという
記事が、我々が忘れた昭和の良き時代の日本家屋を思い出させますのでご紹介します。
筆者は日本で育ち、今はロサンゼルスで生活するアメリカ人女性のようです。
日本の伝統的家屋とはとりもなおさず木造住宅なのですが、かつて世界のモダン建築に
影響を与えた日本家屋の分析的考察を知る事で、いまの暮らしが、
より快適になるかもしれません。

門を構えた入口で公共スペースとの境目をつくる。
塀で囲み境界をつくりプライバシーを守る。
雨量の多い日本らしい瓦屋根と深い軒先。
開口部の日当りと景色を重視する。
段差をつけた入口で中と外をはっきり区別する。
引き戸としての障子や雨戸でプライバシーを守りながら外光を取り入れる。
家の外にある廊下「縁側」は家の中と外をつなぐ境界。
木を大事にし、色はつけても塗料を塗り込めず、木の良さを楽しむ。
畳を使い、夏は涼しく冬は暖かい床。
部屋を多目的に使い、柔軟性を持たせ狭くとも快適。
日本式の風呂(浴槽で湯につかり、身体を洗うのは浴槽の外)に毎日入る。
内と外を出来るだけつなげ、外の自然とのつながりを重視する。

如何ですか?1や2は現代の都会生活では無理でも、
8の木の良さを活かすインテリアは、再発見があり新鮮に感じることでしょう。

筆者 Hope Anderson 2015年9月3日投稿 ウェブマガジンhouzzより
https://www.houzz.jp/ideabooks/53387313?utm_source=Houzz&utm_campaign=u9577&utm_medium=email&utm_content=gallery6_7&newsletterId=9577

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★新・連載エッセイ/山小屋通信 大森 明
「木彫りのお面」

神楽や祭りで使われるようなお面(特に動物)を作りたいと思っていたが、
ちょっとしたきっかけで狐面を作り始めた。
素材は紙やプラスティックでなく、当山小屋の方針どおり、木。

しかし木からお面を彫り出すのは木の額縁つくりとは勝手が違う。
なかなかハードルは高そうだ。
まずは狐の顔をイメージしようとしたが、浮かばない…。

そういえば本物の狐には山でも今まで数回遭遇したのみで、手元に画像が無い。
鹿・猿・狸・穴熊はよく見かけるので写真も撮れているが、
狐はすばしっこくて用心深いのだろうか。

仕方なくネットや書籍で狐面や本物の狐の写真をよく観察。
近所のお稲荷さんの祠も観察。
イメージが膨らんだところで、手持ちの厚めの松の板材に下絵を描いた。

さあ彫るぞ!
松より桐のほうが加工しやすそうだが、
板厚のある桐の板材が、手元にも大工センターにも見当たらない。

まあ松でやってみようという感じでスタート。
さっそく手にマメができ、登山やランニングでは使わない筋肉を使ったせいか、
腕がパンパン、腰にも鈍痛が。

やはり桐にすればよかったと思ったが、あとの祭り。
更に、彫り進むにつれて鼻の低さが気になってきて、
松の板を鼻付近に貼り付け、かさ上げ(美容整形)した。

そうこうしているうちに、何とか彫り終えた。
紙やすりでお顔を軽く整えて、いよいよ彩色や絵付け。
これは今までの経験で何とかなり、楽しい作業になった。

今回は白い狐面にすることに決めていたので、
木目が白い塗料で見えなくなってしまったのはやむなし。
鼻の継ぎ目も目立たなくなった。

次回は木目を生かした猿の神楽面をつくろうと思う。
まずは山小屋周辺で顔立ちのよいお猿さんを探して、
モデルになっていただくことにしよう。

今回つくった狐面については、大森山荘・森の工房のブログに
木彫りの過程や鼻のかさ上げ等の製作過程画像を複数掲載しました。 
→ http://oomorinoco.blogspot.com/2018/12/blog-post.html#more 

〈巻末に筆者の写真がありますので、ぜひご覧下さい。〉               …次号へ続く

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 森の駅推進協議会では、日本の森林産業停滞の解決へ向け、森の駅発と称し、
 下記の活動を行っています。あわせてご参照の上お役立て頂ければ幸いです。

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1「市民フォーラム」開催:
日本の森と日本の森が産み育てる国産木材、それを活かす健康な住環境をはじめ、
生活者の目線で市民の皆様の理解をすすめる講演会を広範囲な視点から企画開催。
内容や開催日など当メルマガ(下記3)でお知らせします。

2「健康住宅/森の駅発」の活動:
日本の森を元気にする!住む人を元気にする!住まいづくりのため集まったプロ
集団が「森に愛される家」を普及します。イベント情報もお届けします。
       http://www.moriniaisareruie.com/
3「メールマガジン/「森の駅発」メルマガ」発行:
フォーラムや研究会のお知らせを、原則として毎月1回発行しています。
このメールマガジンのお問合せはこちらまで:happysun9@gmail.com

4「フェイスブック」の発行:
森の駅発のフェイスブックでも発信しています。仲間を募集しています。
       https://www.facebook.com/健康住宅森の駅発-110930398990272/
5 ホームページの掲載:
上記の実績や森の駅推進議会全般については、森の駅発のHPをご覧下さい。
       http://www.morinoekihatsu.net/
○● メールアドレスの変更、メルマガの解除はこちらまで。
       happysun9@gmail.com

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写真上:耐震健康シェルター「命守」入口より内部を見る
写真下:大森氏写真「木彫りの狐面」