木質ペレットというとエコ、環境、間伐材の有効利用程度のイメージで認識されていますが、欧米では石炭、石油その他の燃料と同じくらいに普通の燃料として流通しています。
オランダのアムステルダムの市場では石炭の隣に銘柄としてペレット市場が形成されており、投資対象として存在しています。日本の2008年度のペレット総生産量は4万トンで5年間で16倍に増えました。ところが、ドイツでは2000年にわずか3370トンだった生産量が2008年には140万トンに急拡大しています。スウェーデンは何と200万トン以上です。日本でも十分に可能と考えるべきでしょう。
まず地域でのエネルギー利用率を50%にまで上げることを考えましょう。地域外で何か起こっても半分の仕事が地元に残るからです。地域に殖産することで今までのように中央に利益を吸い取られたり、生かすも殺すも中央の動向に左右されることがなくなります。50%自立できれば被害も失業も半分で済みます。
地域でエネルギー自立するにはほとんどの地域に多数存在する森林を利用すべきです。中でも木質資源は一番取り入れやすいものです。50年前以前は当たり前のエネルギーでした。当時の森林収益のうちエネルギー販売によるものは用材をはるかに上回る大きな収入源でした。(搬出費用のかかる用材一辺倒の林業の考え方はごく最近のこと)
中でも木質ペレットは40年以上の歴史を持ちエネルギーの運搬・利用に便利です。
今日本の人工林は収穫時期を迎えています、輸入材が多く入ってきたので森林資源は温存され混みあってきました。本当の林業はこれからです。
地域において雇用を生み出し、産業を活性化するチャンスが来たのです。木質ペレットを殖産し森林における安定した売り上げと雇用を確保、もちろん用材、食品でも稼ぎます。
よく原材料の木が無くならないかと心配の声を聞きますが、現実は毎年800万トンの切り捨てられた林地残材が存在し、利用されているのはそのうち8万トンにすぎません。