国産材使用の家具

間伐材の利用:
一般に家具に使われる木材は広葉樹が主体で、針葉樹はヒノキを使うぐらいで、殆ど使われていません、しかし森を活性化するには間伐が大切で、対象となる樹種は、ヒノキもスギもあります。ごく一部ですが、サワラや、カラマツなども間伐されます。これらの材を家具として活用する事が出来れば、森の再生の一助になります。

スギやヒノキが家具材としてあまり使われなかったのは、材質が軟らかく、仕口(材と材のつなぎ目)が緩みやすいことや、表面が傷つきやすいことに原因があったと思われます。しかし最近では、乾燥方法を工夫したり、間伐材を一旦細かくし、もう一度接着して組み合わせ、強度を高めて、材として使用することで、家具に使えるようになってきました。

上越市や神奈川の建具屋さんたちによる家具作りは彼らが、スギヒノキに慣れていたから、はじまったのです。今後日本国中のスギやヒノキの間伐材が、各地で家具として活用される事を願っています。これには既に前例もあり、各地での挑戦が聞こえてきています。特に学童机と椅子については幾つかの製品が発表されています。

また、間伐材の活用に関して、いくつかのコンペが行われていて、楽しいアイデアが寄せられています。これらの案の中からすぐれたアイデアが製品化され、森の再生に役立つ事を期待します。

入手方法:
間伐は各地で行われていて、多くは切り捨て間伐として、林内に放置されています。これを搬出するのに、人手、経費が掛かり、経済性を考えて流通していないのですが、家具に使うことに決めれば、丸太の玉切りを一般に行われている4mサイズにこだわることなく、2m、あるいは1mでも良いわけで、搬出はかなり楽になります。

サイズが小さいことで、人力でも可能ですし、シュウターの利用も可能です。一旦土場(森に近く伐採した材木を集積する場所)に集積されれば、後は目的にあわせて、製材、乾燥、加工すれば、木工所での家具造りがはじまります。もちろん無垢材としての活用も可能です。

広葉樹も同様に使用することは当然です。