低温乾燥の自然材を使う

自然材には天然乾燥のものと低温乾燥のものがあります。

低温乾燥とは、木の組成を変えないように35度から70度程度の温度で温める乾燥方法をいいます。

自然材の使用にあたっては伸びたり縮んだりを極力抑えるために、木の中心部(表面ではない)の水分を乾燥させてやることが大切です。

天然乾燥では木によりますが、数か月から数年かかると言われてきました。
しかしそれではコストと手間がかかり、ニーズに対応することが難しいという問題点があります。

木材の強度は、木材に含まれる水分の割合によって決まります。
十分な乾燥を短期間で行うために、さまざまな試みが行われてきましたが、今では板材で1日から2日、柱材で1週間程度で乾燥を行う技術が開発されてきました。

また、乾燥に使う燃料として石油を使うのではなく、ペレットを使用することもCO2の削減にとって重要と考えています。製材所で材木から板や柱をカットし、余った部分でペレットを作り、それを燃料として板や柱の低温乾燥を行う。
そんな環境を全国の製材所に提供していきたいと私たちは考えています。

低温乾燥を普及させることは重要ですが、ちょっと見ただけでは、それが高温乾燥なのか低温乾燥なのか判断が難しいという問題がありました。
森の駅発では現在、低温乾燥材の認証制度を検討しています。
工務店や大工さんが安心して自然材を使い、消費者に提供できるよう環境を整えていきたいと思います。

日本の風土で育った木が本来持っている性質をそのままに、家の中で味わえるようにすることが、人々の健康につながると考えています。
自然材の使用を望む消費者が増えていくことが、自然材の利用を高めていくと考えます。