メルマガ59

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「森の駅発」メルマガ第59号 ☆彡                  

=第22回森の駅発市民フォーラムのお知らせ (9/8) & 連載 山小屋通信=
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
来月8日の「市民フォーラム」のご案内と「山小屋通信-2」をお届けします。
次回市民フォーラムは、九州大学清水邦義先生をお迎えし「天然杉が脳の疲れを休息に回復させる」事実について長年のご研究成果をご紹介頂きます。
前号から始まった「山小屋通信」は引き続き山の生活レポート。
自然の恵と共に苦労も。
その体験記は、いつか我々のヒントになるかもしれません。 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
第22回 森の駅発市民フォーラムのご案内               

今回は、九州大学准教授の清水邦義先生をお迎え致します。       
2年前の平成25年9月2日の日経新聞の夕刊に「天然スギの家、脳の疲れ急速に回復」との記事が載りました。
天然材の家では、疲れた脳の回復が早く、体も活動的な状態になる、とのことでした。
清水邦義先生を中心にした研究に関する記事です。                         

外見では区別が付かないようにした自然・低温乾燥の無垢の国産スギの小屋と、人工的な加工を一部施した新建材の小屋を、健康の視点で比較実験をされました。
医学部を含めた脳科学、生理学、心理学、分析科学(化学・物理)の学際的かつ多分野融合型の研究による調査結果です。記
事は24年度の研究からですが、研究はその後2年続いて行われました。
その結果を中心にお話を頂戴致します。
待望のご講話です。                 

私どもは、天然の乾燥木材から放散されるセスキテルピン類の効用、特に、
心身を鎮静化する力をウッドセラピーと称して、その普及を図ってまいりま
した。なお、主観的に認識できる香りが無くなっても、微量のセスキテルピ
ン類は屋内に放出されていまして、ウッドセラピーの効果に寄与していると
考えられています。最近は、特にスギは睡眠の質を高める作用があると評判
なので、ご存じの方も多いかと思います。               

この数十年住宅産業界が、新建材と称した化学品で屋内を囲んで「健康の概念」を放棄しましたが「自然な木の住まい」で健康を取り戻せるようです。
就きましては、下記要領で開催致しますのでご参加のほど宜しくお願い申し上げます。
                記
1 日 時:平成27年9月8日(火)18:30-21:00
2 場 所:「ベニーレ・ベニーレ」(渋谷区神宮前4-31-10 YMスクエアー6F)
3 講 師:九州大学農学研究院 森林圏環境資源科学 准教授 清水邦義先生
4 話 題:木の家の科学、屋内環境での健康(元気)を宣言
5 会 費:3,000円(軽食+飲物付)
6 定 員:40名程度
7 締 切:平成27年9月3日(火)(但し先着順。早めにご予約のほどを)
8 問合せ:担当幹事 西村/090-5341-5003 岡本/090-3210-0344
9 ご返事:9月8日の市民フォーラムに   出席する   出席しない
      お名前:
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
山小屋通信 –2 湧き水の話 大森 明

「水」は人が生きるにあたって重要性の優先度が高いと、山小屋を作る過程で実感した。
電気は無くても灯油ランプがあるし暗くなったら寝てしまえば問題ない。
ガスが無くても、枯れ枝を石組みの炉で燃やせば、魚も焼けるしお茶も飲める。
登山用の携帯調理器具にも優れものがある。
電話は最も存在意義が無い(もともと携帯電話は非所持だし、現地は携帯電話の圏外だ)。

これらに比べ「水」は使用頻度が高く使用量も多い。そして代替品が無い。
飲み水はペットボトルを持ち込めば確保できるが、野菜のドロを洗えず・風呂も入れず・手も顔も洗えず・歯もみがけない。
高野豆腐や切り干し大根や干しシイタケも戻せず、ウイスキーもロックで飲めない、コーヒーも味噌汁もダメ。
パスタもごはんもラーメンも作れない。
ペットボトルで大量に水を持ち込んでも、雨水を貯めても、バケツで川に水を汲みに行っても、必要な量と質の水確保は困難。
というわけで山小屋をつくるにあたってまず湧き水を引き込んだ。
ツルハシとスコップと配水管部材を用意。
あとは体力勝負。
配管の詳しいメカニズムは業務上の秘密?で明かせないが、簡単に言えば、裏山(=南アルプス)に湧く湧水をタンクに落とし、給水パイプをつないで湧水を小屋まで引きこむ。
必要な箇所にはバルブやオーバーフローの分岐を入れる。
高低差だけで十分水圧がかかるようで、素人配管の接合部分が水圧で時々破裂する始末。
繰り返す漏水修理のお陰で水道配管に関してかなり腕が上がった。
水圧がかかりすぎ、砂も溜まるので、オーバーフロー配管から常に水を少し放流しているが、湧水量は冬も夏もけっこう豊富だ。
そして、何よりおいしい!夏も冷たく(冬はさらに冷たいが)、うれしい。

子供が市販のキットで行った水質調査も、「抜群においしい水」という評価。
「流しそうめん」も何度か行ったが格別の旨さだ。
森と山と土に感謝。
今号では、巻末に大森氏撮影の写真も添付、山の暮らしの趣が伝える工夫をしました。

=次号に続く=