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目次☆①森の駅探訪 山口県―4 みんなが幸せになる森の駅
   ②相模原市桜祭り出展のご報告
     
☆彡1 森の駅探訪~ NPOやまぐち里山人ネットワーク 連載第4回
~* 理事長・園田秀則さんインタビューより
 
~*秘伝シイタケ栽培法 サラリーマンの平均年収以上になる園田流*~
山口県美祢市に、年間4000人が訪れる、日本初と言われる「森の駅」があります。
創設者で里山マイスターの園田秀則さんに、シイタケ栽培の秘伝の技を教えていただきました。

この方法は、余暇が生まれ森の駅の活動のために時間を使えて
サラリーマンの平均年収以上にもなる園田流。もちろん、シイタケの味も格別です。

「シイタケ栽培は、長年の経験と技術が必要で難しく、菌の付かない年などもあり、大変苦労していました。
今では、森喜作先生(農学博士)によってシイタケ菌が作られ、簡単に手軽にシイタケが出来るようになったのですが、美味しく作り、シイタケ木を長持ちさせるには、昔ながらの鉈目式を取り入れるのがよいでしょう。
鉈目式では、シイタケの菌を付けるのに、飛んできた自然のシイタケの菌が入りやすいように鉈(なた)で傷を付け、そこに付着するのを待ちます。
その原木を倒す時期が1年のうちに3日しかないとも言われています。
それだけ自然を観察する必要があるので、感性も磨かれます」(園田さん)。
1.原木伐採の目安
 原木を倒す。時期は、原木が3分~5分紅葉する10月末~11月末。(庭先のドウダンツツジが紅葉した頃)。
2.伐倒方法 葉枯らし(乾かす)
切り口が土に付かないように浮かす。出来る限り斜面の上に向かって同じ方向に倒す。
3.玉切り
木を一定の長さに切ります。
木を切る適期は、小枝を曲げ、円ができるくらいの頃。
長さは約1~1m20cm。ホタ場(シイタケを栽培するふもとの場所)の周りの木に付いた苔の高さによって原木の長さを決めるとよい。
苔の高さが高いほど湿気が多い。そして、湿気が多いほどやや長めに切るのがよい。
4.植菌(菌を打つ)
シイタケの菌を植え付けます。
木の直径に合わせて菌を植え付ける列数を決めます。径÷2=列数です。
例えば、木の直径が10cmの場合は、10÷2=5列。5列に千鳥状に穴を開けて交互に菌を植え付けていきます。
菌を打つ時期は、山桜の花の咲くころまでに終えるようにします。花や野菜を植えるのと同じように菌も扱います。
植えたあと、水をかけるとよいでしょう(植えた菌の頭が白くなります)。
5.伏せ込み(入木を組む)
菌を植えた木は、どの木にも水分や光や風が当たるようにずらしながら重ねていきます。
これを伏せ込みといいます。また、日よけに、枝を上に載せておきます。
伏せ込み場所は、(菌を植えて生育する場所)は、湿気が4割くらいが適所です。
つまり、40%~45%の水分が必要です。これは雨水等で補給します。雨があたりやすく、チラチラ光が入る場所が良いでしょう。
大切なのは、濡れたり、乾いたりを繰り返すことです。
6.菌を植えてから18ヶ月後に木を山から降ろし、ホタ場(シイタケを栽培する場所)に移動します。だいたい10月頃から移動します。
ホタ場は湿気が6割くらいがふさわしい場所です。
また、このように木を動かすことによって刺激を与えることも大切です。
動かせない場合はこの時期に叩いてあげます。また、寒暖差もよい刺激になります。
参考 裸地伏(山の面に伏せるやり方)は、晴れが続いても朝露で雨の代わりになります。

2) 相模原市桜祭り出展のご報告
昨年は、震災で開催が自粛されたサクラ祭りでしたが、今年は4月7日、8日に開催され、多くの参加者で、桜に彩られた市役所の周りは、ひとひとの波でした。
北相模の森の整備をしておられるNPO緑のダム北相模の代表石村様の呼び掛けで、森の駅推進協議会も森の区画に出展致しました。
森の再生に寄与している森林再生パネルの製造発売している森林パネル工業㈱、
日本の桐の再生を願って活動している㈱グリーンフラッシュ、
国産材による健康住宅にこだわるNPO天然住宅等が出展を致しましたが、来場の皆さまには大変好評でした。

初日の午後には、当会の小澤普照代表(元林野庁長官)、酒井秀夫副代表(東大教授)、桜井尚武日大教授(元日本林学会会長)等も視察見学にお見えになり、展示場は人だかりで一杯になるほどでした。
森への関心が広まりつつあるのを実感致しましたが、市民が、日常生活にまで森林の恵みを持ちこむようになるのはまだまだです。私どもの道は決して容易ではありません。
然し、相模原市の緑園都市への取り組みも本格化しているようで、今後が楽しみです。
また、サクラ祭りに参加している市民団体がとても元気で、10年後、更に関心が発展して森を元気にしているかも知れません。
期待したいものです。(代表世話人 岡本 守生)